関節の軟骨が、無くなって骨同士がこすり合うと痛みが出ます。実は軟骨には神経が無くて、そういう意味では軟骨が削れるだけでは痛みが出ないはずなのですが、たぶん痛みの物質が出て痛みが出るのだと思います。軟骨に神経がないって意外な気がしませんか?痛みのため関節リウマチでも血液データーが悪くなったりします。でも悪い関節だけを人工関節にするだけで、リウマチが良くなったり薬を減らせたすることもあります。痛みが無く笑顔が戻ってきたり、旅行に行かれたりと言うことを聞くと飛び上がりたくなるぐらい嬉しくなります。この4月にも90歳代の患者さまの両人工膝関節置換術をしました。今まで通院が車いすだったのに「先生歩ける」と杖もなしに僕の目の前で歩いて見せてくれ自分のことのように嬉しかったです。ただし人工関節には、良いことばかりでなく悪いこともあります。人工股関節には、脱臼の危険性があります。手術の方法や機種の改善により脱臼の頻度は低くなりましたが、筋力が低下してくると今まで脱臼をしていなかったのに脱臼することもあります。しっかり筋力トレーニングを続ける事も必要です。また見逃せないのが感染の問題です。関節リウマチだけでなく薬でも免疫力低下が起こります。手術後何年経っても感染の危険性があるので、虫歯や水虫などあれば必ず治療してください。毎日お風呂も入って体の清潔を保ち、できれば身体を拭くタオルも持ち回しではなくおのおので使われる方が良いと思います。健康寿命は、元気に活き活き生活できる期間です。日本では、平均寿命から約10年短いと言われています。いくつになっても痛みを我慢せず、今の医学で解決できる事は、しっかり利用して人生を謳歌してくださいね!