武富整形外科ブログ

2016.07.21更新

今日は、自分が見て感じている介護現場について私見を述べます。僕の母親は、パーキンソン病で発症して13年近くなるのでほぼ自力で動くことができません。施設の人は本当に良くしてくれるますが、たぶん自分で動くのためだと思うのですが転倒や車いすの車輪に手を挟まったりして一時期けがの絶え間のない状況が続いていました。それを危惧されて、あまり車いすなど移動することが無くなったせいかもっと動けなくなりました。病院でもそうですが、自由に動いてもらう方が転倒リスクは増えます。そうなると患者さま自身も痛い思いもするし、家族の方も施設側の対応が甘かったのではと言われます。以前講演会で、バリアフリーのありなしの施設で5分間にできる階段昇降の数を数えたら明らかにバリアフリーありの方が運動能力が落ちていたと報告されていました。確かに寝たきりの方がけがする危険も少ないのですが、それが本当にその人自身にとって幸せなのでしょうか?人間らしく動けるためにはある程度のリスクを本人も家族も受容する必要があるのではと動けなくなった人を見てきた僕は強く思います。

投稿者: 武富整形外科

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