昨夜、リウマチの講演会で高齢者における多剤投与の問題が提起されていました。以前より高齢者に多剤併用が多く、それによる副作用で転倒や合併症が増えていると言われています。特に7種類以上服用されていることを、ポリファーマシーと言われますが、当院に来られる患者さんでも逆に7種類未満の人を探すのが難しいぐらいです。かかりつけ薬局も有名無実化して、ほぼ皆さん門前薬局で処方されているため、責任の所在が曖昧で、減量に取り組むところなどほぼ皆無だと思います。意識を持って減薬することが一番大事だと思いますが、現場で治療している私として一つ提案があります。院内処方で7種類以上処方すると問答無用で薬剤費が1割カットされます。薬価差益が殆ど無い昨今、1割カットされるとほぼ赤字で処方、処方数が多ければ多いほど損失が多いため大きな歯止めになると思います。院外処方だと処方箋料が数十点だけ減算されるので処方する側としては、それほど痛みを感じません。院外処方も院内処方と同じように、処方元の医院や病院から一律1割薬剤費をカットすればもう少しポリファーマシーの問題に真剣に取り組むと思います。身体状態の現状を評価せず、延々と薬が処方されている状況には、非常に疑問を思っています。運動療法や生活習慣を改めるだけで薬はそれほど必要でなくなると実感しています。
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