武富整形外科ブログ

2024.09.20更新

猪瀬直樹さんの著書『昭和16年夏の敗戦』を読んで、ドイツや日本がなぜ第2次世界大戦にファシズムの方向に走ったか、国民の無責任さ、政治家の決断の重さを改めて感じました。実は、第2次世界大戦で日米戦争が起こる半年前に内閣直轄で、総力戦研究所を作り、そこの疑似内閣に、各省庁の30代のエリートを集め、実際戦争になった時、日本が勝てるかどうかのシュミレーションを立てさせたそうです。それが恐ろしいくぐらい的中、日本の初戦での勝利、その後半年も持たず、資源物流不足でアメリカの巻き返しにあい、ソ連参戦で敗戦を迎える。どこかの国の仲介で和解ができると期待を寄せていた日本軍でしたが、全世界が参戦しているため和解に携わる国などない。ただ唯一予知できなかったのは、原爆のみという、読んでいてなぜ甚大な被害を受ける前に止めれなかったのだろうという悔しさが残る作品でした。アメリカとの交渉でも何度も日本が立ち止まれるチャンスが有りました。東條英機も現実を直視できず、恐らくマスコミに作られた世論に押し流されるように開戦に走ってしまった。日露戦争で、アメリカの仲介で終戦した際も、ロシアはまだまだ戦う力があったが、日本は戦争継続ができない状態で、外務大臣の小村寿太郎は、帰国後世論の批判も暗殺の可能性もすべて受け入れる覚悟で調印した。後者は、政治家の決断で日本が救われ、前者は、決断で日本が負けた。終戦後は、国民は戦争に反対だったといって東條家は、非難を一身に受けることになる。どれもが悲劇です。現実を直視することの大切さ、国民に非難されようとも日本のために命をかけて決断する政治家が必要だと思いました。

投稿者: 武富整形外科

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